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植木青果市場がスイカなど青果の長期保存に挑戦

  • 執筆者の写真: 徳永
    徳永
  • 9月2日
  • 読了時間: 2分

更新日:9月5日

楠本修二郎 ZEROCO(株)社長(左)と、渡辺美佐子(株)植木青果市場社長
楠本修二郎 ZEROCO(株)社長(左)と、渡辺美佐子(株)植木青果市場社長

収穫期以外の安定供給へ実証実験

 熊本市北区の(株)植木青果市場(渡辺美佐子社長)は、スイカやトマトなどの青果を長期保存し、収穫期以外でも流通可能とする取り組みに乗り出した。市場敷地内に新設された特殊保管庫を活用し、鮮度保持技術の実証実験を2025年5月19日から開始。消費者への安定供給や販路拡大を見据える。

 導入したのは、東京の新興企業ZEROCO(株)(ゼロコ)が開発した独自の食品保管庫。庫内をおよそ0度、湿度100%近くで一定に保つことで、細菌の繁殖を抑えつつ乾燥を防ぎ、野菜や果物の品質を長期間維持できるという。

 植木青果市場は、九州各地から集まる青果を競りにかけ、九州はもとより関西や関東へも供給している。今回の実証実験では、温度管理が難しいイチゴやトマト、そして熊本を代表するスイカを対象に、約1年間検証を続ける予定だ。

 市場内に設けられた平屋建て約230㎡の保管庫はすでに稼働しており、5月19日には関係者向けの内覧会が開かれた。植木青果市場の渡辺美佐子社長は「地域の青果をより広く、安定的に届けたい。将来的には海外市場への供給も視野に入れたい」と語った。

 植木青果市場は、今回の成果を踏まえてZEROCOの大型保管庫の本格導入を検討していく方針。熊本産スイカの新たな流通モデルが確立されれば、産地と消費地を結ぶ市場の役割はさらに高まるものとみられる。

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